
こんにちは、松下です!
イギリスの有名医学誌ランセットに「炭水化物の摂取量が増えると死亡リスクが上がる」といった内容の論文が掲載されたのを、毎日新聞が紹介していましたね。
興味深い記事だったので、一部ご紹介したいと思います。
糖質制限食は人類最強の食事療法?
現在、色々なところで論議されている「糖質制限食」については、良い面も悪い面も含めて様々な意見がありますが、糖質制限の第一人者である崇高クリニック院長・荒木裕先生の主張が、ランセット誌の論文によって証明された形になります。
以下、簡単に論文の紹介をしていきます。
ランセットの論文は、カナダの大学のMahshid Dehghan博士が報告したものです。18カ国で心血管疾患の死亡に対して、食事がどのように影響するのかを検証した研究結果になります。
過去の研究は、高所得かつ栄養過剰な欧米のデータしか反映されていませんでしたが、この研究は低~高所得の18カ国を網羅していて、信頼性の高い研究だと言えるでしょう。
常識を覆す「炭水化物・脂質」についての研究結果
論文の内容は以下の3点です。
- 炭水化物の摂取量が増えると、全死亡リスクが上昇する
- 脂質の摂取量が増えると、全死亡リスクが減少する
- 脂質の摂取量は、心血管疾患、心筋梗塞(こうそく)の発症と関連性はない
端的に言うと、「炭水化物の摂取量が多いほど死亡するリスクが高くなって、脂質の摂取量が多いほど死亡するリスクが低くなる」といった内容です。
「脂質をなるべく減らしましょう」という従来から日本で定着している健康の常識を真っ向から覆す結果という風に捉えることができますので、これは私にとって非常に驚きの結果でした。
ちなみに、炭水化物の摂取比率が最も低い群(46.4%)は総死亡率が4.1%なのに対して、最も高い群(77.2%)は総死亡率が7.2%で、約1.8倍という結果なので、確かに炭水化物の摂取量が死亡率に影響していると言えそうですね。
一方、脂質については逆で、摂取比率が高いほど総死亡率が減少しています。摂取比率が最も少ない群(10.6%)の総死亡率は6.7%。最も高い群(35.3%)の総死亡率は4.1%です。
一般的には逆の結果だと思っている人が大半でしょうから、常識というのはどこまで信用していいものなのか、難しいものです。
いずれにしましても、食事改善で糖質制限をしている人は、炭水化物摂取率が上記の46.4%よりも低いでしょうから、「糖質制限食は人類最強の食事療法」との仮説は一応は成り立ちます。
但し自己流には落とし穴も!
ただ、この常識はまだ新しいものなので、正しく認識されていないケースも多いのが実情です。
だから、誤った方法で糖質制限を行う人も多く、「糖質制限のせいで体調が悪くなった」と勘違いする人も多くおられます。
そんな勘違いの中で、よくあるケースが以下の2つになります。
- 糖質制限で痩せ過ぎる
- 糖質制限で頭がフラフラする
ただ、これって単純に糖質制限のやり方を間違えて、「カロリー不足」になっているだけです。
糖質制限について勘違いしている人というのは、「主食だけ抜けばいい」と思い込んでいるケースがよくあります。そして、今までと同じ量のおかずしか食べていないのに、ご飯やパンを抜くのです。だから、抜いたご飯やパンの分だけカロリーが足りなくなってしまいます。これは当然のことです。
だから、糖質制限をしたせいで健康被害が出たのではなく、カロリーが不足していたせいだということをまずは知っておかなければなりませんし、不足分のカロリーをタンパク質や脂質で補うといった正しい考えを持っておかなければなりません。
糖質制限の第一人者である荒木先生が書かれた「【荒木式】断糖肉食ダイエット」には、糖質制限による食事改善の正しい方法が分かりやすく解説されています。
教材内で荒木先生の講義を聞かれた人なら、「お腹一杯食べてダイエットする」という本当の意味が分かるようになるでしょう。
糖質制限によるダイエットをやってみたいという人は、どうかインターネットの間違った情報に惑わされず、「正しい知識」をもってダイエットに取り組んで下さい。宜しくお願いします。